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ナムジャイブログ

2014年01月13日

バンコク・シャットダウン

新年あけましておめでとうございます。

昨年後半は、コミュニティ防災に関する調査でタイ国内外での出張が多かったこともあり、久しぶりの投稿になってしまいました…。

今回の調査ではタイ国内だけでなく、バングラデシュとトルコにも行きましたが、どこにいっても反政府デモがあり、それぞれの国で国民のストレスとか政治(家)への不満を目の当たりにしました。もちろん各国で事情は異なるのですが、つきつめると汚職や腐敗への怒りということになるのだと思います。この間に、日本でも東京都知事が不正融資疑惑で辞任するという事件があり、滞在先で「日本の政治家は潔い!」とか言われて、苦笑いしかできませんでした。

タイの政局は混迷を深めています…。今日は反政府デモ隊でもによる「バンコク・シャットダウン」が始まり、アパートの近くの戦勝記念塔も事務所に近いアソーク交差点もデモ隊に占拠され交通が大きな影響を受けています。これだけの人が集まったことと、あっさりとデモ隊の占拠を許した政府の無策ぶりの驚いています。

バンコク・シャットダウン

バンコク・シャットダウン

昨年10月に始まった反政府デモの発端は、タクシン元首相色の強い与党「タイ貢献党」がタクシン元首相の帰国を認める恩赦法を下院で強行採決したことでした。これは、第三者から見てもあまりにも拙速で、タイ貢献党が結局はタクシン元首相の帰国を第一に考えていることが明らかになったと思います。このやり方は、反タクシン派市民だけでなく、一般市民にも受け入れられず、バンコクでのデモが政府の予想以上に拡大し、結局インラック政権は総選挙の実施を余儀なくされました。

ただ、恩赦法が事実上の廃案となってからの反政府デモは、方向性を失っていると思います。総選挙のボイコットや有識者による「国民会議」の設立を主張していますが、民主主義の源泉である選挙を一時的にでも放棄するだけの正当性はみあたりませんし、「国民会議」の枠組みやプロセスがはっきりしません。デモ主導者のやり方を見ていると、市民を煽り、対抗する市民勢力(赤シャツ隊)や治安部隊を挑発して事態を悪化させ、軍により制圧か国王による仲介を目論んでいるようにしか見えません。もちろん、物事はそれほど単純ではなく、われわれにはわからないところで様々な利権や事情が絡んで、高いレベルでは落としどころが模索されているのかもしれません。いずれにしても一般市民や社会経済への影響は甚大ですし、今後の展開によってはさらに影響が大きくなることが懸念されます。

とりあえずは、状況を見守るしかありません。差し迫った問題としては、今日は臨時休業ですが、明日以降事務所を開けるかどうか、悩ましいところです。

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Posted by icnetasia at 13:44│Comments(0)タイ社会
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